弁護士法人天音総合法律事務所 presents ゆっきーのCan Can do it!

毎週木曜日 bayfm/78.0MHz 
15:51~15:58 放送!

『弁護士法人天音総合法律事務所 presents
ゆっきーのCan Can do it!

弁護士法人天音総合法律事務所の代表弁護士、
正木絢生先生とキャン×キャンのゆっきーが

身近な法律トラブルや法律、弁護士のお仕事について、
わかりやすく解説する番組!

正木 絢生

2021.11.18放送/正木絢生先生

第81回

オンラインで増加する『替え玉受験』…依頼人にも罰則が?!

漫画「SLAM DUNK」が映画化されることが楽しみだというゆっきーさん。正木先生はどんな漫画を読むのかを伺うと「闇金ウシジマくん」は読んでいたそうです。うーんまさに「法律家」な漫画チョイスですよね。闇金や借金の問題は、弁護士法人天音総合法律事務所のまさっきー先生まで!ですね!

さて、第81回の放送では、「替え玉受験」について正木先生に詳しく伺いました。
このコロナ禍で、採用試験をオンラインで行う企業が増えていますよね。その採用試験の一つにWebテストがありますが、このWebテストの「替え玉受験」が増加しており、問題視されているそうです。
また、東大生や京大生を名乗る人物が、就職活動などのWebテストの代行でお金を稼いでいる、といった情報が大学側に寄せられ、各大学がホームページで注意喚起をしているとのこと。さらに、受験代行の専門業者が存在するなど、替え玉受験が容易にできてしまう状況があるようです。では、替え玉受験は罪に問われるのでしょうか。

正木先生によると、替え玉受験をしたことが発覚した場合には罪に問われるとのこと。
ペーパーテストなど書面で回答する試験の替え玉については、成りすました受験者に「私文書偽造等罪(刑法159条)」及び「偽造私文書等行使罪(刑法161条)」が成立する可能性があるそうです。
また、書面答案ではないオンライン試験の場合には、電磁的記録に対応した処罰規定である、「電磁的記録不正作出罪及び同供用罪(刑法161条の2)」が成立することになるそうです。
これは、替え玉受験をした当人だけでなく、依頼した就活生本人にも、それぞれ同じ罪が成立するとのことでした。

それぞれの罰則についても伺いました。
押印や署名がある有印私文書の場合、3ヶ月以上5年以下の懲役が科されます。署名・押印がなく、名前が印字してあるなど記名のみの私文書の場合には、1年以下の懲役または10万円以下の罰金が科されます。
また、書面ではないWebテスト等の場合には、5年以下の懲役または50万円以下の罰金が科されるそうです。

もし替え玉受験をして内定をもらい、入社後に替え玉が発覚した場合には、内定時点であれば内定取り消しに、また入社後であれば懲戒解雇事由になる可能性があるとのこと。入社後、時間が経って発覚した場合にも、時効にかからない限りは責任を問われる可能性があるそうです。

とはいえ、企業側もただ傍観しているわけではないようです。
オンラインテストにおける替え玉のリスクは避けられませんが、問題を定期的に入れ替えたり、ウェブカメラを使って監督するシステムを導入している企業もあるそうです。
また最近では、AIがテストの様子を常にチェックし、不正が疑われる行為を検知すると企業に報告するというようなシステムも開発されているのだとか。
正木先生も、「今後さらにオンライン試験が増えれば、こういったシステムの開発や導入も進んでいくのではないでしょうか。」と仰っていました。

就職活動は大変ですが、もし不正をして入社しても、ずっと後ろめたい気持ちで働かなくてはいけないでしょうし、企業とうまくやれるかどうかもわかりません。やっぱり、採用試験にはしっかりと実力で臨みたいですね!