弁護士法人天音総合法律事務所 presents ゆっきーのCan Can do it!

毎週木曜日 bayfm/78.0MHz 
15:51~15:58 放送!

『弁護士法人天音総合法律事務所 presents
ゆっきーのCan Can do it!

弁護士法人天音総合法律事務所の代表弁護士、
正木絢生先生とキャン×キャンのゆっきーが

身近な法律トラブルや法律、弁護士のお仕事について、
わかりやすく解説する番組!

正木 絢生

2021.8.5放送/正木絢生先生

第66回

カスハラ急増中!『ついカッとなって…』に気を付けて!

ゆっきーさんが少し前にされた着ぐるみのお仕事のお話から始まりました第66回は、最近急増して問題になっていると言われているカスタマーハラスメント(カスハラ)について、正木先生に詳しくお話を伺いました。

現在、各地で新型コロナウイルス用ワクチンの予防接種を受け付けていますが、予約の電話が繋がりにくいところもあり、イライラした予約者がオペレーターに暴言を浴びせてしまう、といったことが起こっているそうです。それにより、オペレーターの方が病気になってしまったり、退職に追い込まれてしまうというケースも増えているとのことです。
電話もネットもつながらない、というニュースもよく見かけますし、待たされた挙句に「予約終了しました」と言われたらイラっとする気持ちもわかりますが、もしこのようなトラブルを起こしてしまった場合、罰則はあるのでしょうか?

正木先生によると、ただ文句を言われただけでは相手に法的責任を問うことは難しいとのことですが、あまりにも態度が乱暴すぎる場合は、脅迫罪や強要罪が成立する可能性があるとのことです。
例えば、オペレーターの方が謝罪しているにも関わらず、怒鳴ったり執拗に迫ったりするような行為は、脅迫罪に当たる可能性があります。
脅迫罪は2年以下の懲役、または30万円以下の罰金が科せられます。

また脅迫や暴力などを用いて、相手に義務のないことをさせることは強要罪に当たる可能性があります。例えば、電話で謝罪しているオペレーターに対して、「納得がいかないから今すぐ土下座しに来い」と要求することなどが挙げられます。
強要罪の場合は、脅迫罪よりも罪が重く、3年以下の懲役となります。

上記の他に、カスハラが原因で病気になってしまったり、退職しなければならなくなってしまった場合には、損害賠償を請求される可能性もあります。
更に、企業は従業員に対して安全配慮義務を負っていますので、カスハラに遭っていることを知っていながら放置するなど、義務が守られていないと判断される場合には、企業側も損害賠償を請求される可能性があるとのことです。
コールセンターの例ではありませんが、区役所の職員に暴言を浴びせたり、膨大な数の情報公開請求などを繰り返した方に対し、職員の業務に支障をきたしたとして、威圧的な要求の禁止や、賠償金80万円を命じたという判決もあります。(2016年6月15日大阪地裁判決)

企業側ができるカスハラの対応策としては、通話を録音することが良いとのことです。犯罪行為の証拠となりますし、オペレーターに繋がる前に「この通話は録音されています」というアナウンスが流れることも、相手の暴言を抑制する効果があるとのことです。

ついカッとなってしまって相手に言った言葉が大きなトラブルになるかもしれません。
みなさんも気をつけましょう!