弁護士法人天音総合法律事務所 presents ゆっきーのCan Can do it!

毎週木曜日 bayfm/78.0MHz 
15:51~15:58 放送!

『弁護士法人天音総合法律事務所 presents
ゆっきーのCan Can do it!

弁護士法人天音総合法律事務所の代表弁護士、
正木絢生先生とキャン×キャンのゆっきーが

身近な法律トラブルや法律、弁護士のお仕事について、
わかりやすく解説する番組!

正木 絢生

2021.9.16放送/正木絢生先生

第72回

大丈夫だと思ったでは済まされない!子どもの車内置き去り事故、どんな罪に問われれる?

ツイッターで「キャンキャン」がトレンド入り?!と思ったら、東京2020オリンピック期間中に話題になった自転車BMXの技「キャンキャン」のことだったというゆっきーさん。残念ながらゆっきーさんのお仕事には影響がなかったそうですが、オリンピック実況で何度も連呼された「キャンキャン」。響きが耳に残りますね!

さて、そんな東京2020オリンピックが開催された今年の夏も、暑い日が続きました。
7月には、福岡県の保育園の送迎バスの車内で5歳の園児が熱中症により亡くなったことが報道されました。また同じく7月に千葉県で駐車場に停めた車内から意識や呼吸がない状態の1歳の女の子が見つかり、搬送先の病院で亡くなったという報道もありました。
このような痛ましい事件は、毎年のように聞かれます。そこで、第72回は、親が車内に子どもを置き去りにしてしまった場合に、どのような罪に問われるのか、正木先生に詳しく伺いました。

子どもを置き去りにしてしまい、その子どもが亡くなってしまった場合、まず疑われるのは「保護責任者遺棄致死罪」(刑法218条及び219条)です。保護責任者遺棄致死罪は老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったことで、人を死傷させてしまった場合に問われます。
子どもを車内に置き去りにしてしまうケースですと、例えば冷房もかけずに何時間も置き去りにした場合などがイメージしやすいと思います。
保護責任者遺棄致死に当たる場合、刑法218条の保護責任者遺棄「3か月以上5年以下の懲役」と、刑法204条に規定されている傷害罪「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と比較して重いほうの刑が科されるとされています。

また、必ず保護責任者遺棄致死にあたるかというとそうではなく、「重過失致死罪」に当たる場合もあります。車内に子どもを置き去りにしたまま死なせてしまう事件では、こちらの罪が認定されているケースもあるそうです。
重過失致死罪の場合、「5年以下の懲役もしくは禁錮又は100万円以下の罰金」が科されます。

車内置き去りの実例として、昨年9月に香川県で6歳と3歳の姉妹が車内に放置され熱中症で亡くなった事件では、今年2月に高松地裁が保護責任者遺棄致死罪で懲役6年の判決を下しました。

こういった事件は、親子で加害者と被害者になってしまいますし、故意ではなかったとしても重たい罪に問われますから、自分自身や家族の人生が大きく変わってしまうことになります。大丈夫だろうと思ったでは済まされませんので、子どもを車内に残したまま車を離れるのは危険な行為だということを再認識して、心に留めておきたいですよね!

車を運転される方は、安全運転はもちろんですが、車を離れる際も、同乗者の安全に気を配り、事故にならないように気を付けましょうね!